猫好きにはたまらない招き猫のお寺 ~世田谷線に乗ってぶらり路面電車で招き猫まみれの旅

多くの招き猫が奉納されている豪徳寺。猫好きとして、ずっと訪れたいと思っていたお寺です。東京では珍しい路面電車に乗って、ぶらり旅気分を味わいたいと思います。


◆世田谷線で豪徳寺へ

豪徳寺の最寄り駅は小田急線「豪徳寺駅」もしくは東急世田谷線「宮の坂駅」です。今回は世田谷線に乗ることも目的の一つ!三軒茶屋駅と下高井戸駅を結ぶ世田谷線。都内では2つしかない路面電車の1つなのです。沿線には豪徳寺以外にも「松陰神社」もあり、合わせて訪ねるのもおすすめです。

三軒茶屋より世田谷線に乗車。ICカードを駅でかざして、いざ乗車。お目当ての車両があったのですが…、残念ながら乗れませんでした。世田谷線は2両編成で、バスのようなイメージです。路面電車に乗りなれないので急に心配になり、スマホで調べたところ、料金は前払い。始発と終点の駅では駅でICカードをタッチできるのですが、途中の駅は電車の中でタッチするとのこと。そして乗車は1番目と4番目のドアから。降車は真ん中の2番目、3番目からします。調べたおかげでスムーズに降車できました(笑)

 

◆最寄り駅の「宮の坂駅」には旧車両の展示が

「宮の坂駅」のホーム脇で思いがけない出会いが。ホーム横に街中を走っていた車両が展示されていました。車両の中へ出入り自由。子供たちがかけまわっていました。木製の床に、布張りのシート。つり革や網棚の感じも懐かしいです。昭和レトロですね!昭和28年にデハ104号として誕生し、江ノ電では601号として活躍した車両です。平成2年に保存展示されたそうです。電車好きのお子様が喜びそう!

 

◆招き猫発祥の地「豪徳寺」

彦根藩主・井伊家の江戸における菩提寺です。そこには招き猫伝説が。ある日、鷹狩の帰りに彦根藩主・井伊直孝がこのお寺の前を通りかかったところ、お寺の前にいた猫に手招きされました。お寺で休息していると、突然の雷雨。落雷を避けられたうえ、和尚様との会話を楽しんだ井伊直孝はその幸運に感謝をし、お寺を再興しました。ここから招き猫発祥の地と言われています。(他にも浅草の今戸神社が発祥の地とも言われています。)

 

◆ずら~りと並んだ圧巻の招き猫

豪徳寺では福を招いた猫を「招福猫児(まねきねこ)」と呼び、お祀りする招福殿が建てられました。現在は工事中で招福殿のお参りはできませんが、奉納された招き猫はずらりと並んでいます。中には服を着た猫もいますよ。豪徳寺の招福猫児は小判を持っておらず、右手をあげています。人を招いて「縁」をもたらしてくれますが、「縁」を活かして福とできるかはその人次第。感謝の気持ちがあれば自ずと福がもたらされるとのことなのです。身が引き締まる思いがしますね。豪徳寺の招福猫児は授与品としていただくことができますので、お家に連れて帰ってみては?

 

◆隠れた招き猫さがし

さすが招き猫のお寺ということだけあって、境内には奉納所以外にも招き猫がいます。パネルや招福殿前の招き猫は分かりやすいですが、うっかりすると見落としてしまうものも。隠れ〇ッ〇ーならぬ隠れ招き猫探しをしてみてください。

三重塔にご注目。塔を囲うように十二支が飾られていますが、よく見ると「子(ねずみ)」と一緒に仲良く並ぶ招き猫の姿が。他にも塔でくつろく猫や招き猫の像があります。小さいので見逃さないでくださいね。

 

◆幕末の大老・井伊直弼のお墓

招き猫に心を奪われてしまいますが、井伊家の菩提寺ということで墓所も見学。豪徳寺を再興した井伊直孝、幕末の大老・井伊直弼のお墓をはじめとし、歴代藩主や正室の墓が並んでいます。

 

◆帰りは「幸福の招き猫電車」がキターーーー!

帰りは豪徳寺駅から世田谷線に乗車。世田谷線に乗りたかったもう一つの理由が招き猫電車。ラッキーなことに乗車できました。正面に招き猫の顔。横にも招き猫が描かれていて可愛い!この電車、外側のラッピングだけではないのです。車両の中も招き猫型のつり革。招き猫の足跡や首輪がペイントされていて、なんとも幸せな気分に。招き猫電車の運行は不定期らしく、その日にならないと駅員さんでも分からないそうですよ。日曜日でも必ず運航しているわけではないのですって。

今回訪れたのは冬。梅が咲き始めていましたが、境内には梅・桜・牡丹・芍薬・つつじ・紅葉など四季折々の草木が楽しめます。もう少し暖かくなったら、世田谷線に乗って豪徳寺を訪れてみてはいかがでしょうか。

スタッフYN

豪徳寺
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